計画停電は大変だと思う。
電気を使えない間、暖房も調理器もお風呂も使えないし、
テレビを見れないどころか録画もできないし。
病院や鉄道、信号まで例外なく電気が遮断される。
福島原発が機能しなくなるだけで、関東の電気が足りなくなる。
みんなが節約したり、計画停電しないと電気が足りなくなる。
福島って、東北ですけど・・・
今回改めて思い知ったのは、
こういう事態も起こりうる、リスクを伴う発電所だってこと。
そのリスクを、これまでずーっと福島が負ってきたということ。
放射能を浴びるかもしれない。
地元でとれた野菜を食べれなくなるかもしれない。
その土地にはもう住めなくなるかもしれない。
電気が供給されないかもしれないとか、
新鮮な野菜が届かなくなるかもしれないとか、
それどころじゃない。
なんてことを、北海道にいる私が言ったら、
関東圏の人は怒るかもしれない・・・
けど、福島が東京を支えてきたってこと、ちゃんと感謝しているのか。
今だって、東京23区外の茨城やら静岡が停電して、都心を賄っている。
あんな狭い東京にあんだけの密度で多くの人が住んだり、働きに出るための電力。
それを福島の原子力発電所が支えてきた。
関東じゃなくて東北の福島が。
東京が壊滅的な被害を受けないためにも、福島は地理的にも良かったんだろう。
これまで東京は進歩した技術と他の土地の支えによって成り立ってきた。
今東京は他の土地の犠牲によって成り立っている。
計画停電がはじめて実施された頃、新橋でインタビューされているサラリーマン
「仕方がないと思います」
「被災地でもっとひどい被害に遭っている人たちがいるんでね」
ちょっと電車が運休するだけで、帰宅困難、駅で大行列になるような東京。
それを支えてきた福島の人たちが、今家に帰れていない。
風評被害で物資不足。
津波の被災者と自分を比べて「まだましだから」なんて話ではない。
今朝のニュースでみた、福島原発に派遣された東京都のハイパーレスキュー隊の隊員
「私は東京都民ですけれども(、福島や国のために頑張りたい的な文脈)」
東京都民だから本来関係ないけど、未曽有の事態だから行きますってか??
東京都民が普段お世話になってるからこそ、率先して福島の被害を最小限に食い止めなきゃいけないと思いますが・・・
東京が電力不足で電車がとまったりして仕事に行けないのは、東京にある企業や東京近郊にいる人たちが負っているリスク。
あんな狭いとこにあれだけの人が住むために、「便利が当たり前」になっていることのリスク。
でも福島の人たちは、自分たちが必要な電力以上のリスクを負ってきて、いまその被害に遭っている。
計画停電どうですか?って聞かれたときに、
東京の人が、不便さを嘆くのはちがうと思う。
そもそもの便利さを支えていた存在に気づいて感謝すべきだと思う。
いま原発にあたっている人とか、福島で避難している人を心配してほしい。
誰ひとりとしてそういうコメントの人がいない。