世界と人生を彩るもの

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読んでるマンガとマンガ「高台家の人々」と映画「高台家の人々」の話

大人になってもマンガを買ってしまう・・・いやむしろ大人になったからこそ買ってる気がする。

 

最近購入しているマンガは、あさひなぐ、大奥、アシガール海街diaryです。どれも名作揃い。

 

あさひなぐはLINEマンガの3巻無料でハマって14巻くらいまで大人買いして現在24巻まで出ている。1月末には25巻が出るそうで、この刊行ペースが素晴らしい。実写映画化もされて、それきっかけで乃木坂のことが好きになったりした。これについてはまた今度。

 

大奥は映画化と大倉忠義の出演をきっかけに購入。そのあとは惰性で買ってたけれど、10巻あたりから「これは名作だ!」と唸って読むようになってきた。おもしろ設定だけじゃなくて、ほんとうによくできてる。現在14巻まで発売・・・と思ったら昨年末に15巻が出たそうで!! 買いに行かなくちゃ。忘れたころに発売になる・・・。

 

海街diaryも1年くらいあとに発売されたりするので待ち遠しい。これもほんとうに名作だと思う・・・。いろんな人生だったり、人と人が支え合うことだったり、読み終わると温かい気持ちになるマンガ。実写映画化されたけれどまだ観ていない。

 

アシガールは何で知ったんだったか・・これもLINEマンガかなあ。出てくる忠清がこれがもう映画大奥に出てきた超絶美しいときの大倉忠義で再生されるので読んでて悶えます←。「忠」の字一緒だし、モデルになってるのかなーと思ったり思わなかったり。年齢的に無理だけどぜひ大倉忠義で実写化して欲しかった。NHKでドラマ化されたけれど、普段大倉忠義で想像してたものが他の俳優さんで満足いくわけもなく初回で断念。 マンガの方の良さは、忠清のかっこよさに限らず、設定はよくある時代トリップものだけど、コメディ満載でめちゃくちゃ笑えるし、(少女マンガによくある)間延びがない。そのテンポの良さ故にあと何巻かで終わってしまいそうだけど、結末まですごく楽しみ。

 

アシガールと同じ作者の高台家の人々。こちらもテンポが良い。6巻で完結してしまった・・・。こちらは妹が購入してるので、年末年始に持ってきてもらって最終巻まで読みました。テレパス(人の心が読める)の高台光正と空想癖のある平野木絵の恋物語。めちゃくちゃ笑えるしドキドキするし面白い。超絶イケメン設定の光正様はやはり大倉忠義で再生して読んできました。

 

 

注意このあと映画の感想(ネタバレあり)です注意

原作をこれから読んだり、映画をこれから見る方はご注意をパー

 

 

この作品も実写映画化されました(2016年)。大倉忠義で映画化してくれたらよかったんだけど、願い叶わず。映画「クローバー」の柘植さんと”会社のデキるキャラ”がかぶってるし仕方ない。高台光正は斎藤工。その妹・茂子役に水原希子、弟・和正役に間宮祥太朗。キャスト発表時、大倉忠義じゃないということは関係なく「違うな~・・・」と感じてしまったけど、それはマンガの実写化にはつきものなのでいたしかたない。映画になったらぴったりハマってるかもしれないし。けどけどけどけど、平凡で地味な空想癖OLに綾瀬はるかの配役はない。

 

地味で美人じゃなくていつも空想してぼーっとしている平野木絵が光正と付き合い始めたとき、みんなが「平野木絵って誰!? あんな人のどこがいいの!?」ってところが大事なのに。綾瀬はるかがポーっと空想してても可愛いだけじゃないか・・・。(同様のことを「今日は会社休みます。」の実写ドラマ化のときも思ってしまった私)

 

なので光正に超絶イケメン俳優、木絵に知名度低めの(美人ではない)女優さんをあてるほうが良かった。

 

光正役におディーン様は年齢的に無理かと思ったら斎藤工と1歳違いだし行けたな。いや斎藤工でもいいんですけど、、一応20代後半設定なので、20代俳優だと松坂桃李三浦春馬岡田将生あたりもありだったかな・・・。

 

いずれにしろ話題性ありきで、綾瀬はるかの名前が重要だったのだろうし、配役のことはここまで。

 

映画の良かったところは、テレパスの苦悩がわかりやすかったこと。自分をとりまく人間の「本音」の部分が筒抜けだから嫉妬も悪口も全部聞こえてしまう。それで疲弊する光正の心を木絵の空想が癒すのは救いがあってよい作品だなあと思った。

 

だがしかし、一番いただけなかったのは木絵が結婚式の途中で逃げること。

 

原作でも映画でも、プロポーズした光正が、テレパスであることを木絵に告白する。

 

その後原作では、これまで光正の前でしてきたくだらない空想を思い出しては恥ずかしさで悶える木絵も、3日後には開き直る。気にしてもしょうがないやって感じで乗り越える。その感じがとても木絵らしくて良い。

 

ところが映画では、なんだかうやむやになったまま結婚式を迎える。そして、こともあろうに誓いの言葉の場面で突然逃げ出す。実家に帰ってて傷心の日々を過ごす木絵。その実家まで光正の母・由布子がやってきて軽く罵倒するんだけれど、そりゃそうだろうと思う。もともと家柄や格式にこだわる由布子さんが愛息子の結婚式をぶち壊されて許せるわけがないもの。

 

この光正の母・由布子さんは、原作のマンガにおいても家柄とか育ちにこだわるエピソードは出てくる。けれど、光正の祖母でありテレパスでもあるアンの機転や、中身を伴わないお嬢様と比較したりして、木絵でも(教育すれば)いいかも・・・って思っていくさまが心地良いのに、そういう人間的な魅力は描かれない。

 

結婚式から逃げ出した女性が再び迎え入れられるってそんなに簡単な展開じゃないと思う。それをなぜ映画のほうで勝手にエピソードを作ってしまったんだろう・・・。原作にないシーンをやるのがだめというわけではなく、余計なことをして原作の良さを失っていることにがっかりしてしまった。

 

あとマンガで木絵の空想を読んでるのは楽しいのだけれど、空想が実際に映像になってしまったときに面白さが失われてしまったようにも思う。

 

他にもどうも心理描写が、登場人物の語りで済まされることが多く、表情から推しはかるような味わいがなかった。

 

そこで監督と脚本家のことを調べてみると、どちらもフジテレビのドラマをメインに活躍してきた方々でした。私の知ってるところで、監督はドラマだと鹿男あをによし、映画だと謎解きはディナーのあとでに携わっていて、脚本家は、サプリ、牛に願いを、ありがとうオカン、パパドル!、花燃ゆ、映画だと電車男など・・・。そもそもこの映画自体がフジテレビの製作・企画だった。

 

なんだか納得してしまった。そうか、この映画はドラマ的。私が「映画化」に求めてたものはない。

 

ドラマとしての軽快なドタバタラブコメディなんだ。

 

だから映画館でお金を払ってみるのではなく、いつかテレビ放送したときに2時間見て楽しいドラマ映画。

 

そういういわゆる「ドラマ的」展開のひと手段としても、結婚式からの逃亡はいやだけど。

 

 

やっぱりマンガとして完全に成立している作品の実写映画化は、小説のそれ以上に難しいものだと思います。

 

マンガの世界における王子様的存在を、実際の人物が演じること自体、ある意味不可能でもあり・・

 

ふと思い出したけれどパラダイス・キスの映画化もね、ジョージを演じれる俳優さんはこの世に存在し得ないとも言えるわけで。あのときの配役はあれでベストだったかもしれないけれど、マンガのファンはどうしたって満足はできなかったに違いない。

 

 

いろいろ書いちゃいましたが、高台家の人々、映画よりも原作マンガがオススメです。完結済み、巻数もそんなに多くないので機会があればぜひ。