世界と人生を彩るもの

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千歳市水明郷、王子製紙㈱千歳第一発電所(選奨土木遺産カード)

10月23日火曜日、ポロピナイで休憩したあとは、千歳市水明郷にある王子製紙株式会社 千歳第一発電所に立ち寄りました。
 
当初は寄るつもりはなかったのですが、そういえば土木遺産カードを配布しているし、苫小牧に行くにしても、千歳側に2.5kmほど行くだけなのですぐ行ける!!ってことで立ち寄ってみました(ポロピナイからは15分ほどです)。
 
下調べを全くしていない状態だったので、どこでカードをもらえるのかわからないまま現地に到着してみると(道道から入るとサイクリングロードの標識が唐突にあって驚いた。場合によっては歩行者、自転車が通行していると思うので注意)、
 

△思いっきり「見学者入口」って書いてある!!

 

なんだか開かれた場所?

 

めちゃくちゃ「立入禁止」の文字が目立っているけれど1700~0700の間だし、それ以外の時間はむしろウェルカムされているのか~と感じました。

 

これの右手に関係者出入りのゲートがあります。

 

△一般見学者はこちらの手前に車を停めて入っていく感じ。

 

車を降りるあたりから雨の降りがめちゃくちゃ強くなりました。ボタボタ当たってくる雨。

 

傘はもってましたが足元も大変だし、傘をさしながらでは写真・動画も撮りにくいし大変でした。

 

 

△めちゃくちゃ大きいオンコの木の中を進みます。

 

 

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△実もたくさんなっていた。子どもの頃はよく食べたものですが、、

 

 

△小さなお社もありました。

 

 

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△お社から左手を見ると大きな貯水池調整池。

 

いったんオンコの間の道に戻って先へ進みます。

 

土木遺産カードがもらえる連絡所は右手にありますが、なんだか見どころのありそうな左手へ進みました。

 

貯水池より手前に橋があり、橋の左手を見ると、

 

△フェンス越しで見づらいのですが、(紅葉した枝の下にある)トンネルから水が流れ出て橋の下を通り、

 

△橋の右手の方へ。

 

流れは、写真の左側と奥へ分かれています。写真左手の先にはさきほどの調整池。写真奥の建物から先が崖になっており、高低差を利用して発電しているらしい。

 

 

 

 

てかそもそもこの水はどっから来た!?と思ったら、支笏湖から流れ出る千歳川の上流部に千歳第一発電所取水堰堤というものがあって(これが土木遺産カードに写真で載っている)そこからひいた水が長らく水路を通って上の写真のところで流れ出て、発電所の水圧鉄管を下り電気を生み出して千歳川に戻っているようだ。

 

最近ダムにハマっていたけれど、「発電」自体に目を向けたことがなかったのでとても新鮮な感じです。

 

 

 

△改めて調整池。赤や黄色がきれいなのですが、大雨でうまく写らず。

 

 

△この水が水圧鉄管に入っていくとこにある建物。雰囲気ありすぎじゃないですか・・・

 

 

△建物の下のところアップで撮影。

 

流入部より、雨の強さが伝わる写真になりました。

 

 

△建物の裏側にまわってきました。古い建物を延長して増築したような建物があり、その発電所側に写真が展示されていました。

 

 

△中には土木遺産の認定書も!
 
 
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その展示の奥は、さきほど見えてた古い建物の裏側です。
 
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△建物の足元はぽっかり空洞になっていて、水が流れる音がザアザア聞こえます。
 
 
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△どアップにすると、鉄の網で枝などが入らないようになっていた。
 
 

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△その水が流れ込む水圧鉄管は鮮やかな緑色。

 

 

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△その鉄管の先には発電所が見えました。

 

 

何も知らずに来たので、水が勢いよく流れ込んでいく先がこんな渓谷になっていて、その高低差を利用して発電所になっていることに驚いていたのですが、

 

その渓谷が美しすぎてもっと驚いた。

 

 

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この時点でも雨が降っています。

 

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こんなきれいなところがあったんだ・・・。支笏湖には何度も来ていて、横の道路だって数えきれないくらい通っていたのに全く知らなかった。

 

この水明郷でみた紅葉が今年一番きれいだった←ちょうどよいタイミングと、雨の雰囲気が良かった!

 

 

 

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△最近ハマっているパノラマ撮影。

 

 

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△川の水もきれいです。

 

 

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△案内看板にはいろいろな関連施設群。

 

△動画は全編ではありませんが、こんな感じで音声案内流れます。

 

 

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△あー名残惜しい。

 

いつまでも見ていたい。

 

 

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△この電線を通って王子製紙に電気が行くんかね・・。

 

辺りをうろうろしていたら雨が上がったので、散策も撮影もしやすくなりました。

 

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△橋に戻って渡り、水圧鉄管の流入部が良く見えるところまでやってきた。

 

そこで気づく。

 

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非常用洪水吐があるんだよ!!!(そういう呼び名でいいかは不明)→発電用ってことでこれが余水吐か!!

 

 

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△余水吐の先、見える限界がここまで。

 

 

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△カードをいただける連絡所。

 

名簿に記入し、内線電話で連絡して、置いてあったカードからいただきました。

 

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△寄ってみて良かった~!!

 

 

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△水路ももう一回みて帰る・・。

 

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△紅葉が綺麗。水が綺麗。水の流れがすごい。

 

 

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△気づいたら30分ちょい過ぎていました。来てよかった。また別の季節、別の時間帯に来てみたいものです。

 

 

△こちらの「鈴木梅四郎翁頌徳碑」が調整池のよこにあるので、目的地に近いです。

 

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△北海道選奨土木遺産 15番

千歳川王子製紙水力発電施設群」

 

取水堰堤はどこにあったんだろ?と思ってGoogleMapで探してみると、

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支笏湖温泉の近くに見つけました。白く囲った中にあるようです。

 

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△アップするとこんな感じ。

 

じーっと見ていると。

 

 

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△白い〇の中に見えているの、もしかして水路??

 

赤矢印のところが非常用洪水吐、青矢印が常用洪水吐として、川の流れはその矢印の延長あたりにあるはずで白丸の中の水の流れは水路じゃないのかなあ・・・。道路からも見えそう・・見たい・・。(GoogleMapのストリートビューでこの翠明橋辺りを見ると橋の欄干の隙間からオレンジの柵が見える・・)

 

 

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△航空写真じゃない地図にしてみたら、川から分かれている、これは水路(地上?)だったんですねえ。

 

 

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△今回私が学んだ水路式発電所の位置関係。

 

支笏湖から流れ出た千歳川に取水堰堤を設置。

 

川はそのまま流れて下って行く。

 

取水堰堤から、川より緩やかな傾斜で導水路を通し、川との高低差が大きいところに発電所を設置する。

 

 

・・・仕組みはわかったけれど、取水堰堤から導水部の出口にある水槽までは(国道453と道道16の距離から推測しても)せいぜい5キロくらい。

 

5キロ水路を通すだけで、川との高低差があれだけ生まれるとは、千歳川はどんだけ急流なんだ、、

 

そしてその地形に目をつけて、工場に必要な電力を確保した王子製紙すごい。

 

この水力発電施設群の完成年は1910(明治43)~1941(昭和16)年。こういう技術がこの時代にもあったことを実感をもって知ることができました。