世界と人生を彩るもの

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雪の佐幌ダム

札幌の自宅を出発して4時間後、新得町にある佐幌ダムへ到着しました。(2018年11月23日金・祝のことです)
 
 
 
いつもなら国道274号線(日勝峠)で清水町へ抜けるところを占冠町で左折して北上、その後トマムを抜けて国道38号線(狩勝峠)を通り新得入り。
 
狩勝峠は日当たりが良いからかほとんど雪がない状態で走りやすかったです。
 
佐幌ダムへの左折ポイントは案内看板がないのでご注意を。 サホロリゾートの入り口を過ぎるとダムはすぐ近くです。
 

 
 
国道38号から左折して細い道に入り、カーブのあとさらに左折して上っていくと、ダムの右岸、管理事務所があります。
 
上って行く道も何台か車が通ったようで轍が残っていました。中には立ち漕ぎしたんだね?!というチャリの跡も残っていて、こんな冬道に?と驚きました(チャリのタイヤ跡はダムで消えた)。
 
右岸に到着しましたが、そのまま天端を走行して(車で通行できます)左岸へ渡りました。その先も通り抜けできますが山間の牧場方面へ入っていくので見たあとはUターン予定。
 
左岸には展望広場的なスペースがあり、その入口に車を停めて、まずは左岸から眺めました。(ダムを見終わるまで他に通った車はなし)
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△左岸にある広場はこんな感じ。ベンチや東屋が多くあるので夏ならここでお弁当を食べてもいい感じ。けど雪に隠れていて、駐車スペースがあるのかわからず。

 

(今回は公園入り口のところに停めさせてもらいました)

 

 

 △左岸にある広場(公園)の案内板は雪で見えません。

 

 

 △寒空の下のベンチ。夏になったら木が茂ってなにも見えなそう?

 

 

△冬でも木の枝であまりよく見えない。
 

 

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△ショートブーツだと入ってくるくらいの雪の深さ。
 
 

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堤体の上流側を天端の左岸から。

 

 

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△天端 左岸から。

 

 

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堤体下流側を天端の左岸から。

 

 

さていよいよ天端を進みまーす。

 △常用洪水吐の導流部と減勢工が見えてきました。導流部、減勢工の幅の狭さと導流壁の高さが特徴的だと思いました。


 

△天端から 下流方向

 

減勢工の中身がほとんどないのでしばらく越流がなかったんだな~などと思いながら眺めてると、あれ?副ダムより下流に水が流れ出てる・・?? この減勢工に並行してる水路はいったいなんだろ?

 

 

 

△いったんダム湖

 

手袋なしでスマホを持っていたら寒くて指がかじかむ滝汗

 

△再び下流側を見下ろす! 

減勢工に動きがない分、より目を引く右側の水路。常用洪水吐じゃないところからの放流となると、発電か河川維持か?くらいしか思いつかない。で、ダムカードを見てみると、このダムの目的を表すアルファベットは「F」の一文字!! Fといえば洪水調節。河川維持(流水の正常な機能の維持)を表す「N」や発電を表す「P」はないのです・・・。

 

したらばなぜ建物の中から水が出てくるの?

 

△こちらのサイトとダムカードなどを見ると、ダム管理用の小水力発電を行っているそうです(その発電機の導入も初めてと書いてある)。

 

水力発電用の水は堤体固定取水塔から取り、クロスフロー水車で発電し、全管路型の放流設備(ジェットフローゲートらしい)で水路に放流してるのか~

 

(間違ってたらすみません~)

 

まじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウンまじかるクラウン

 

ここ佐幌ダムは自然調節(ゲートレス)。え、ゲートレス? なんかゲートがありそうな作りなのに・・・。ダムカードの裏を読んだら、「北海道の補助事業として始めてゲートレスにしたコンクリートダム」と書いてある。

 

ふむふむ。

 

手元にあるダムカードを見ていくと、重力式コンクリートダム(G)でかつ自然調節(ゲートレス)のダム(※”道”管理)は、美唄ダム、徳富ダム、栗山ダム、朝里ダム、小平ダム、愛別ダム、浦河ダム、新中野ダム、上ノ国ダム、庶路ダム、そして佐幌ダム。

 

自分が撮った写真を見返してみました。すると、やっぱり、自然調節のダムって、ゲートレスのその口から出てきた水が、すぐダムに沿って平たくなって堤体を下り、特にその脇に高い導流壁があるわけではないのです(と言い切ると後で困りそうなので、ないことが多いのですにしとく)。常用洪水吐の左右にある非常用洪水吐の端には割としっかりめの導流壁があるんですけど。だから佐幌ダムはゲートがあるように見える。

 

てかそうか、佐幌ダムは常用洪水吐が左岸側、非常用洪水吐が右岸側に分かれているので、常用洪水吐の両側に高い導流壁があるのか! 左側は洪水吐の端っこにあたるし、右側には発電所があるんだもの。

 

って思って改めて写真を見ると、非常用洪水吐の発電所側の壁が低すぎて笑えてくるのですが・・・。うーん?

 

非常用洪水吐から溢れることなんてめったにないから壁が低い?

非常用洪水吐は幅も広いから横に広がる力は弱い?

雨が降っても大丈夫な建物は非常用洪水吐から水が落ちてきても大丈夫?

 

わからんわからん!

 

 

ダムカード見てたら、重力式コンクリートで自然調節(ゲートレス)のダムの中では美唄ダムに近いものを感じたけれど、美唄ダムにはもともとゲートがあったし・・。

 

佐幌ダムを設計した方(々)はなぜああいうデザインにしたか(特に、常用洪水吐と非常用洪水吐の間に発電所を挟んだ理由)をお聞きしたいものです。聞かないけど。

 

 △非常用洪水吐を見るのが大好きです。もし非常用洪水吐の高さまで水が溜まって流れ出たとしたら、そのあとどんな風に流れていくんだろう~と眺めています。

 

上の写真だと流れ出た先の地面にに副ダムがあるので当たって勢いが削がれる。向こう側には壁がありカーブしてくるのでそこに当たって川のほうに水が集まる。

 

と思って視線をうつすと、

 

△横の壁、途中で切れてる~~。
 
 
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△てことは、非常用洪水吐から水が流れた場合は、ここら一帯がぜーんぶ水に浸かるということか・・。ダム横の斜面を削らないようにはなってるけど、正面側の斜面は削らないものなのでしょうかどうでしょうか。
 
そもそもこういう構造のダムって、非常用洪水吐から水が吐かれるのは、常用洪水吐の吐く限界を超えて水位が上がり続けて非常用洪水吐の高さまで水位が至ったときなわけですよね・・・
 
それだけの水が流入する事態ってすごいなあ。大災害です。
 
常用洪水吐を十数センチ高い水位から流れ出続けるのは見たことあるしわかるけれど、常用洪水吐の上面の高さまで水位が到達したときの吐かれ方を見てみたいものです。ホースを真横に持ったときみたいな吐き方するのかなあ。そこまでの圧にはならないのかなあ。
 
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 △ダム湖の右岸側。管理棟が見えます。
 
 
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 ダムから直下を見下ろすと下からふきあげてくる猛烈な風で顔も手もしばれますが、天端にいるだけでも雪が巻いていてとにもかくにも寒かった、、
 
 
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 △定礎が天端中央あたりの壁ににあった。ほかのダムもそうだったっけ?? 天端の入り口側にいあるイメージだった。
 
 
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 △事前に調べた時に、天端の右岸側から下流の方へに下りていける道を見つけていました。ストリートビューは入っていかない細い道で、夏ならまだしも今回は雪の深さもわからないし止めておこうと思っていました。ところが天端から見ると、轍が見えるじゃないですか! ってことでチャレンジ決定。のちほど行きます。
 
 
天端を中心あたりまで歩いたのでやや満足して、車に戻り右岸へ移動しました。
 
管理棟(この日は祝日なので開放されていません)の前に車を停めて散策。
 
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 △こちらも案内板見えーず。よく考えたらこの散策でダム湖名の看板を見れず、なんて名前か認識してませんでした。普通にサホロ湖なんですね。
 
 
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 △堤体の上流側。
 
天端を歩けて車で通れて、左岸からも右岸からもこうやってじっくり見れるダムは満足度ましまし。
 
 
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 △洪水吐をアップで。(常用のほうが遠くてあまり見えない)
 
 
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 △水位、、
 
十勝総合振興局のサイトにある佐幌ダムの諸元によると、常用洪水吐の「オリフィス底面標高」が277.0m。
 
改めて上の写真の目盛を見ると、おや? ちょうど277mくらい?
 
したら常用洪水吐からうっすら放流してたりする?もしくは表面すれすれ?
 
ちなみに取水塔の取水位も277.0m。同じ高さ、、
 
この日は277.0mにちょうど達していて、取水設備の方に取り込まれてるのかな。同じ高さでもそちらが優先になってるのかな。
 
 
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 △網場も寒々しい、、
 
 
管理棟の横から移動して、天端(右岸にぶつかるところ)までやってきました。
 
 
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 △案内があって、
 
 
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 △ダム名の石碑!
 
 
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 △天端 右岸から
 
 
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 △堤体下流側を右岸から
 
洪水吐、もっと近くで見たい!!
見てて飽きません。
 
こう見ると、非常用洪水吐の着地するところから発電所建物までは結構高さがあるようです。
 
 
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 △もっとアップでみたいー。
 
非常用洪水吐の上にいるときに「振り返って」撮影すればよかった!!(いつもこういう後悔がうまれる)
 
発電所から例の水路に流れ出てるのがうっすら見えるのですが、私の知ってるジェットフローの放流ではない、、てことで何か勘違いしてるのかな。
 
佐幌ダムの見学会ないかなあ。
 
 
さて、天端まわりの見学終わり。
 
▽この道が38号線を左折して進んできた道。
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 右にカーブしていくのとは別に、左に入っていく轍が見えますか?
 
これがさきほどダムの上から轍が見えた道です。
 
 
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△道はこんな感じ。狭くはないけど広くもないので対向車が来ないことを願う。(来ない予感しかない)
 
 
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 △ダムの正面が見えてきました~~~!!!
 
 
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 △常用洪水吐からの減勢工の出口。
 
上から見たのではわからない高低差がわかりやすい。
 
 
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 △なんだか面白い作り!!
 
窓の位置がずれてるの気になる。中に入りたい。
 
足元がけっこう深い雪なので移動しづらい中、もっとしっかり常用洪水吐を見たくて進む!
 
 
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 △オリフィスのお口が見えました。
 
どう見てもローラーゲートが下りそうなのにゲートレスなの、、??
 
洪水調節のときもずっと吐き続けるわけですよね、
 
気になる。
 
 
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減勢工の出口(副ダム)にばっかり目をとられていましたが、左側に水路があります。思っていたよりこちら側へ(下流側へ)伸びているんですねえ。
 
 
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△水路を正面から。
 
夏だともう少し近くまで寄れるのだろうか? 
 
轍に従って道を進んできましたが、道の外をどこまで入ってもいいのかはよくわからず! 特に「立入禁止」の文字は見なかったのですが。
 
 
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△ダムの見学を終えて、そのまま下流の方へ。
 
こう見るとそこそこ道幅あるかも。
 
進むと民家の横を通って道路にぶつかります。右折するとすぐに国道38号線
 
左折してすぐに右折してしばらく行っても国道38号線。左折して(右折せずに)ずっと行ったら屈足(くったり)ダム(そして上流には岩松ダムと十勝ダム!!)があります。
 
自分ひとりなら確実にそちらまで足をのばしましたが、今回は断念!雪の降り始めで路面も不安だったし。
 
 
この日は勤労感謝の祝日でしたので、ダムカードは[土日祝]の配布場所。
 
佐幌ダムの配布場所は新得町役場の横にある公民館です。
 
入ってすぐ右手の窓口でいただけました。札幌でいうと区民センターの1階の窓口みたいな雰囲気。
 
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△なかなか来れなかった佐幌ダム!げっと!
 
 
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ダムカードの裏です。