世界と人生を彩るもの

アメブロから引っ越してきました。整理を完了しないままこちらにブログを書いています。過去記事へのリンクはアメブロに飛ぶ場合があります。カテゴリーの整理もおいおい。

本 阪急電車 有川浩

 本をオススメするグルっぽで、有川浩さんの名前をやたら目にするので、一度読んでみたいなーと思っておりました。自衛隊ものやら図書館シリーズは、ちょっと読まず嫌いの感がとれず、映画の予告編をたまたま見たことのあるこちら『阪急電車』を読んでみることに。


 あとがきまで読んでまず一言。 


 有川浩って女性かぁーい!!Σ(=°ω°=;ノ)ノ


 名前的にも書いているもの的にも勝手に男性だと思っておりました、あとがき読むまで。だから、こんな女性的な小説を書けるってこの人はいったい・・!?と思ってましたとも。女性と知って腑に落ちた。し、他の小説も読んでみたい。まぁあのおばはん集団とか、受験独特の悩みはまさに女性視点だよな。



 さらーっと読めるステキな小説、でした。登場人物がいい。なんだか気持ち良い。

 

 日常生活で遭遇するイライラって大抵消化できないで終わってしまいますよね。だからこそ、小説の中では登場人物に、自分のとれない行動をとってほしい。でも嫌ーな感じはせず、極めて軽快にスッキリします。


 あと・・・

 

恋したーいい:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



 と思いましたネ・・・。


 電車の中って、あんなに人がいるのにみんなただの他人でしかない。それってちょっとさみしいこと。人とかかわるきっかけもたくさんあるはずなのに、ただの移動手段でしかない電車の中ではすべてをシャットアウトしてしまってる。


 けどこの小説の中では、電車の中でも出逢いがある。人とのかかわりがある。


 ちょっと勇気を出して人とかかわる。


 新しいつながりができる。


 縁を感じる。



 圭一と美帆の恋がかなりいい。胸きゅんきゅん。(映画でも勝地くんと谷村美月ちゃんが演じるなんてイメージどおりだー!)こんな恋したい。


 ユキみたいに、呑兵衛な私をだれか愛してほしいww


 小林に私も住みたい。


 以下、本文抜粋あり! アテンションプリーズ

急電車/有川 浩 

幻冬舎 2008年
Amazon.co.jp

 なんだかんだ言ってもハイライトは翔子です。婚約者を同期の女に寝取られた女性。元・婚約者は言う。


 「お前はしっかりしてるし一人でも生きていけるだろ」


 「それにお前、泣かないじゃないか。こんなことになっても。彼女はこんなに泣いてくれるのに、お前はそうやって怒って責めるばかりじゃないか。お前がもっとかわいげがあったら・・・・・・・」


 私も同じ状況になったら、この言葉を浴びせられる側・つまり翔子サイドなのでね、言わせてもらうけれど、、、 

 

 ひどいことをしたお前がなーにを言ってんだ! 実は計算高くてすべてが目論見どおり進ませてるとしても、見た目が弱そうでウソ泣きが得意な女がいいのか??


 お前はそんな女でいい男だったのかー!!??(茫然)



 しっかりしてるように見えても実は不器用な自分に対する、か弱く見えるけれど実はタフでしたたかな女。こわーーーーー。(((( ;°Д°))))


 (実は不器用な)自分を認めてくれていると思ってた男が、実はそれに値しない男だったことに気づけたことは「良かった」と思う。でも傷つかないわけじゃない。そんな男のことをさ、好き・・・だったんだから。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


 少なくとも、あの小狡い女にあれほど彼に幻滅させられて終わりたくはなかった。

 新婦は彼をただ奪ったのではなく、翔子と彼の五年間の恋を踏みにじって終わらせたのだ。

 そんな男くれてやるわよと言わざるを得ないほどに踏みにじられたのだ。 


(宝塚南口駅より)

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 ・・・・・・そうなんだよね。そんな男だったって気づくにしても、結局は結婚しないで別の人生を歩むことになるとしても、せめて「過去」として認められる終わり方がいい。終わり方がひどいと、きっかけやら自分の選択やらを後悔するし、過去として認めたくなくて、「なかったことにする」ために多大なエネルギーを使うんだから。


 翔子の「呪い」はすごいです。彼女の呪いは2人の幸せに、絶対に抜けない釘を刺した。


 オチをどうして良いかわからないのでとりあえず宣言!


 あぁ私も討ち入りしたい!!!!


 

 そして次に進みたい。