本 乙一『失はれる物語』
本の話で盛り上がった友人に借りて読みました(^∇^)
乙一って「おついち」って読むんですね。
言われてみればそうだけど、読むことを放棄しておりました。
彼の作品を読んだの初めてです。有名っちゃあ有名なのに。
読んだ感想、、
切なーーーーーい、、、、怖い。
なんていうか、他人事として客観しているうちは、「切なーい」で済むんですけど、
自分がその登場人物だって感情移入しちゃうと、、切ないどころじゃなく怖いかもって思う短編集です。
といいつつ読んてから数日たって、「calling you」と「失はれる物語」しか覚えていないのですが、、
先頭におさめられている「calling you」を読んでちょいビックリしたのが、
以前ブログにも書きました、マンガ谷川史子『吐息と稲妻』と似ているなーってこと。
(パクリだ!って言いたいわけじゃないよ!)
自分を守ろうとして大切な人が犠牲になるのを防ぎたい主人公っていう感じが・・・。
乙一作品の方はもうちょっとなんとかすればどうにかなった気がするのだけど。
(谷川の方がいい!っていうわけじゃないよ !)
「失はれる物語」は、、、
これは名作だと思いますヨ!
「愛する」とか「相手を知る」っていうのはどういうことなんだろうなーって思いました。
でもこの主人公の”孤独”は、やはり恐怖でした。
死にたいのに死ねない状況ってのが一番恐い怖いかも知れないなぁ。
あとこの失はれる物語を読んで思ったのですが、
読書家界を満足させる名作というものは、やはり映像化が不可だからこそ!ってのがあるかもしれません。
この作品を映画化しても、画面はすべて黒ですから。
言葉で多少補えるとしても、感覚は映像にできない。
主人公を変えればできるけど、それはもう別の作品ですからね。
とここまで書いてから、乙一はほかにどんな作品あったっけ~と思ってウィキ。
そこでの驚き、
え!!??
calling you → 「きみにしか聞こえない」!??
わおーあの映画の原作だったんだ!
たしかに!?
まだ映画見てないから気づかなくてもしょうがないけど、
映画化も知ってたし、ドリカムの曲&PVも知ってたのに・・・。
市川拓司(『いま、会いにゆきます』『そのときは彼によろしく』)の流れだと思ったかも
「傷」という短編を読んでるときに、
「KIDS」(映画)に似てるなぁ~
って思ってたらそれの原作ですって????
傷 → 「KIZ/KIDS」
とは・・・。
さりげなく読んでた短編が原作の宝庫だったなんて驚き。
乙一は実写化されやすい作家ってことでしょうか。
実写化されやすい=軽い 気がしちゃったり・・
ウィキ見てたらいろいろ思い出したけど、
「しあわせは子猫のかたち」
「マリアの指」
特にうしろ2つの短編、お気に入りです。
1つ1つさらっと読めちゃうし、乙一を知る上でいい本だったと思います。
なので、私のように、よくわからんけど乙一って名前は聞いたことあるわーって方はぜひ『失はれた物語』をご一読ください。
失はれる物語と失はれた物語の違いを誰か教えてーー(* ̄Oノ ̄*)