世界と人生を彩るもの

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本 恩田陸『木曜組曲』

ミステリー!

一読の価値アリ!


合格帯の紹介文合格

耽美派女流作家の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、すでに四年。彼女と縁の深い女たちが、今年もうぐいす館に集まり、時子を偲ぶ宴が催された。

なごやかなはずの五人の会話は、謎のメッセージをきっかけにいつしか告発と告白の嵐に飲み込まれ、うぐいす館の夜は疑心暗鬼のまま、更けていく。

やがて明らかになる、時子の真相とは。



日曜日に放映されてたドラマ『SCANDAL』のように、てかそれ以上に女性が中心の話。5人+1人が登場。キャラの強い女性ばっかり出てる本とかドラマっていい。


恩田陸の作品って、『夜のピクニック』しか読んだことないと思ったら、


夜のピクニック/恩田 陸
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ネクロポリス』も読んだことある!ってことには気づいたのだが、まーったく記憶にないぞ。

ネクロポリス 上/恩田 陸
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ネクロポリス 下/恩田 陸
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夜のピクニック』でみせたのは彼女の一面にすぎなくて、意外とミステリーとかファンタジーとか書くんだな、と思った記憶あり。


今回も、恩田陸がミステリー!?って思ったけど、ちゃんとミステリーだし、ただのミステリーじゃない。女受けするミステリー。


賢い女性っていいなぁ。


上記紹介文に告発と告白ってあるんだけど、それがもうまんまで、他人を糾弾したあと自分にも跳ね返ってきてやむをえずぽつぽつと秘密の吐露をする。そして事件の真相がわかりそうで、わからず、最後にうわーっとつながります。


あと登場人物がみんな物書きかそれに携わる人たちなので、「書く」ということの苦しみややりがいが語られているのもステキです。



木曜組曲/恩田 陸
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以下、読んだあとのほうがいい情報アリ(ねたばれ)。


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仕組まれてたことと、予想外に偶然起きたこと。


これらが誰の意図も超えて、すごい結末に。すごい結末ってことはすごい始まりでもあったわけですが。



たくらみだってことに驚いているうちに、謎解きのこと忘れてた分、謎解き(真相)にまた驚いた~。さすがに考えつかず。


下手すると安っぽくなる展開だけど、そうならなくてよかった。



聡明な感じがぷんぷんする絵里子や静子も怖いと思ったけど、えい子が一番怖かった