世界と人生を彩るもの

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映画「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦氏原作!!!

大学生の時から10年くらい愛読してきた「夜は短し歩けよ乙女」がアニメ映画化された!!ので初日に見てきました。
 
 
原作本は2006年発売。まだ文庫本出てない頃に単行本を買った。アメブロプロフィールでも好きな本第2位にずっと登録してきた作品(第1位は超えることのない「指輪物語」)です。
 
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大学生のころ森見登美彦と同時期に万城目学鹿男あをによし鴨川ホルモープリンセス・トヨトミetc)も読んでたし、関ジャニにもハマったしで、私人生でいちばん趣味が関西色に染まってた頃です。
 
 
それが映画化されるって私の中で大ニュースすぎるのですが、知ったのは1ヵ月前の完成披露試写を朝の情報番組で見た時(←主人公の"先輩"の声が星野源さんなので、ちょうど話題性あり)。
 
1か月前に知っただけでも待ちきれなかったので、製作発表時に知らなくて良かった口笛
 
2月下旬からだったか、前売り券が発売になってたので買いに行きました。札幌はユナイテッド・シネマは上映がなくて、シネマフロンティアだけです。特典に卓上カレンダー。今回初めてムビチケを買いましたが、劇場に行かなくても席指定の鑑賞券予約が出来て便利ですねーびっくり
 
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しかも手元にカードが残るのが良い。
 

んで、2017年4月7日(金)公開初日りんご

 
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金曜日だからなのか公開初日だからなのか満席でした。
 
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劇場来場者特典その1
先輩から乙女への手紙
 
その2(乙女から先輩への手紙)は4月15日(土)から配布されるそうで。
 
見に来た人たち、席につくなり読み始めてたので、あー森見登美彦ファンが集ってるーラブラブラブラブと嬉しくなったお願い
 
 
 
以下、大きなネタバレはなしですが、小さなネタバレはしてしまうかも注意
 
 
子どもも見てましたけど、アニメとはいえ子ども向けではないです。エロおやじの東堂さんが出てくるし、春画も出てくるし、大学生特有の煩悩が溢れ出してくる。高校生カップルで行っても気まずそう。
 
というかお酒が飲めるようになってから見るべし。初っ端から、乙女が美味しそうにお酒を飲みますから、もう私も飲みたくて飲みたくて、映画が終わったあと、どこで何を飲もうか考えながら映画を見てました。
 
声優さん達がぴったりハマっててすごい良かった(エンドロール見たらお笑い芸人もちょいちょいいて意外に思うくらい良かった)。黒髪の乙女の声が可愛い。事務局長の声がかっこいい。樋口さんの声はよく聞く声だったけど誰なんだろー。
 
割と久しぶりに見るアニメ映画、そして大好きな書籍の映画化ということでどうなるかなーと思ったけど、ほんとに大っっっっ満足な出来でした。
 
つい先日見た「ララランド」の何が気に入ったって、映画だからできることをとことんやってるってこと。日常の切り取りじゃなくて、日常の描写であるというか。主人公が空を飛んでるような気持ち!!と思ってる時、日常だったらもちろん飛べないけど、映画だったら飛んでいいわけで、飛んじゃうような演出の仕方。あと、ミュージカル映画「だから」歌うシーンいれます、踊るシーンいれます、というのではなく、2人が惹かれ合う!このシーンは歌って踊るのが1番!と思ったからこそ歌って踊ってるような映画のつくられ方が嬉しかったんですよね。
それに、人ひとりの人生を「舞台」での「役割」と描写したいからこそ、劇場特有の舞台装置的な演出を用いたような気がしました。「歌」や「踊り」が枠になってしまうのではなく、あくまで演出の手段であるという感じ。
 
ララランドの記事で書かなかったことをここで書いてしまいましたが、なぜかというと、夜は短しにも、似た感想をもったからです。
 
それはララランドが「映画だからこそできること」を徹底的にやってたのと同じように、夜は短しは「アニメだからできること」を徹底的にやってて感動した。
 
というのも、私はかねてより実写よりCGよりアニメが最強だと思っていて、その理由は限界がないから、なんだけれど、この作品はそれを改めて実感させるものだった。
 
森見ワールドを描くため、夜は短しワールドを描くため、そしてアニメの良さを知ってもらうため、アニメの可能性を模索・提案するためにつくられた映画という感じがした。
 
私の中でアニメというものは、(CGアニメでない限り)どうも2次元の枠を超えてなかったと思うのだけれど、夜は短しはシンプルな画風なのにしっかり奥行きがあった。
 
またセンスの良いイラスト調の画面が心地よい。どの場面を切り取ってもポストカードになる。
 
人物だけでなく空間のデフォルメがうまい(それもアニメだからこそ)。
 
 
ララランドも80’sあたりのクラシカルな雰囲気を出しつつ、主人公のミアがプリウスに乗ってるなど、昔なのか今なのかわからない感じがあったけれど、単に、その80’sっぽい雰囲気自体が、昔の作品などに対するオマージュであって、”古き良きもの”の取り入れ方がとても効果的だった。
 
夜は短しも、ただ、「今まで見たことがないアニメ映像」が羅列されているのではなくて、むしろ日本の「古き良きアニメ表現」が使われている。ぴゅーっと渦を巻いてふく風の線をアニメで見たのはまんが日本昔ばなし以来ではなかろうか。
 
「古臭い表現方法」と捨てていくのではなく、古い中の良いものをガンガン取り入れて新しい良いものをつくりあげたい!っていう映画なんです。(ジブリ映画でいうと、「崖の上のポニョ」で、そういう”古臭いような革新的な表現の模索”を感じたんですけど、どうでしょうか)。
 
 
さっきも少し話しましたが、この夜は短しのアニメ映画は、(第一印象としては)淡泊なイラストで描かれます。これも、監督・湯浅政明ワールド×キャラデザ・中村佑介ワールドだから、といえばそれまでですが、
 
CGが進化し続けているこのご時世に、シンプルさを追求するってかなり勇気のいることではありませんか!
 
で、シンプルな線で描かれるからこそ、リアリティが捨てさられ、アニメだからこその世界になってる。
 
(CGの技術か高くなればなるほど、CGでで描かれる世界観は、「ただリアルっぽいだけ」という特徴に埋もれそう。)
 
でも、シンプルだからといって、のっぺらいかというとそうではなくて、それをカバーしているのがカラーリング。
 
黄色!とか赤!っていう原色がかなり効果的に画面をつくってる。
 
(私はもともと漫画を実写化してもそれほど感動しないクチなのですが、そんな私が感動した「漫画→実写映画化」が安野モヨコさん原作の「さくらん」です。こういう色付け&世界観があったのか!←蜷川実花監督の極彩色がだだはまりっていう)
 
原色づかいのうまさ、っていうのもララランドと共通している。ララランドを見たときは青色のドレスと黄色のワンピースが欲しくなったけど、今回は赤色のワンピースが欲しくなった。
 
あとはまさかの歌のとりいれ。これが一番楽しかった。原作ではどうだっただろうか。
 
今さっそく読み返していて、映画でも存在感バツグンだった言い回しの数々がテンションあげてくる。・
 
と、いうことで、アニメーション映画として絶賛してしまったけれど、それをさておいても、原作の世界観の再現はんぱねえ!しかも再現どころじゃなく、想像を超えてくる感じ素晴らしすぎる。
 
原作の良さ+原作の再現+アニメの良さ+この映画の良さ
 
原作を知らずに見てどうかはわかりませんが・・・
 
オシャレなものが好きな人はハマれるかもしれない・・?
 
 
えーとこの監督の作品で「夜明け告げるルーのうた」っていうのも近日公開らしくて(予告編やってた)、気になってます。こちらのキャラデザは漫画家のねむようこさん。人魚の話なのもあるけど、雰囲気ポニョに似てる・・。
 
ついでに調べたら、どこかで聞いたことあると思った樋口さんの声はワンピースのゾロ、学園祭事務局長の声は進撃の巨人のリヴァイだった。
 
 
 
 
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グッズの発売があることをすっかり忘れていた。だって映画の公式サイトで全然紹介ないんだもん。東宝のサイトに全グッズの紹介載ってましたが時すでにおそし。映画館のグッズ売り場でぐるぐるぐるぐる悩みぬいて買いました。

 

黒髪の乙女と同じパッチン留め。即買いしたけど、これで650円する。正直高いと思った・・・(パッチン留めって買ったの小学生のころが最後で、そのときでさえ300円とかだったような)。

 

最初はスルーしていたキーホルダー。

黒髪の乙女が錦鯉しょってる!!!!!!!とテンションあがって追加購入。これが600円。木製なので、なにかのときに割れてしまわないか心配。

 

 

 
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タオルハンカチ的なやつ。800円台。
なんか映画の中よりもお二人ともおしゃれになってる。
おともだちパンチがポイントで買ったけれど、二人は映画内の感じにしてほしかった。
 
 
そしてそして~どうせステラにいるんだから~と三省堂書店に行って、こちらも購入しました~~
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中村佑介さんのぬりえです!!!
 
今ぬりえが流行っているからなのか、映画公開もあってか、すごいたくさん平置きされてました。
 
 
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色鉛筆、コピック、水彩でキレイにぬるテクニックも紹介されています!
 
 
夜は短し文庫本のイラストもあります。私はどっちかというと単行本のイラストのほうが思い入れがあるんですけどね・・
 
中村さんのイラストを見本に再現してみるか、自分のインスピレーションで色を塗ってみるか迷っています。
 
コピックなんてたいそうなものは持ってないし、水彩絵の具もめんどくさい(筆づかいの技術もない)ので、しばらくは色鉛筆とクーピーでチャレンジ予定。
 
 
以前(2009年)、イラスト集Blueが発売されたときに札幌の紀伊國屋書店でサイン会があり、妹がイラスト集に、私がカレンダーにサインをいただいたのも改めてうれしくなってきたウシシ
 
 
10年愛読してきた本が、こうやって素敵なアニメ映画になってくれたのも、本のカバーイラストに中村佑介さんが抜擢されたからこそ。
 
当時の関係者の皆様(だれも知らない)にほんとに感謝です。なむなむ!!